万木城址
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万木城は中世の城郭で現在までその遺構をよく留めている。
この城の立地は断層崖の急傾斜を三方にもった台地によっているが、
この丘陵の三方は夷隅川の曲流に囲まれていて外堀の役目を果たし、
守るには要害の地という事ができる。この中世城郭は戦国時代の末期、
すなわち16世紀の中頃には完備した城郭であった事は永禄8年(1565)の
行元寺文書の存在から傍証できる。この城郭が比較的単純であるというのは、
土居の配置が単純で、ただ周囲の一部にめぐらされていた事、空堀の築造が
なかったと思われることなどであるが、これは地盤の基底が固い泥岩質で、
急崖をめぐらしている崖端城ともいえる要害が然らしめたものであろう。
万木城については不明な点が多く詳らかになし得ない。
土岐3代説(頼元-為頼-頼春)
5代説(頼元-頼房-頼定-為頼-頼春)
9代説(時政-光頼-頼金-頼為-頼元-頼房-頼定
-為頼-頼春)
等さまざまで、いずれも確証がないため、謎に包まれたままである。
いずれにしても、史料によれば頼春の頃、天正末年には小田原北条氏に属し、
小田原落城により、北条氏と運命を共にした事は間違いない。
城址には、当時のものと思われる井戸や落城のときに焼けた米が炭になって、
当時米庫であったと思われる南側の台地の土中にまで散在している。
(夷隅郡教育委員会の案内板より)
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小野次郎右衛門忠明(御子神 典膳) |
剣豪で知られる「御子神典膳」は、安房国御子神(現 安房郡丸山町御子神)に生まれ
幼少から武芸に秀でていた。御子神一族は、安房国里見氏の家臣であったが、典膳は
故あって上総の国萬喜城主土岐弾正少弼為頼・頼春父子に仕えて万喜城にあった。
天正17年(1589)、敵対関係にあった里見氏と土岐氏に戦いが起こった。
典膳は、土岐軍の騎馬隊長として徒士衆20人を率い、岩将山(現 夷隅町弥正)にて
敵将正木大膳時堯(大多喜城主)と戦った。
時堯は、里見氏8代 里見義頼の次子であり、関八州に名声が高かった豪傑であった。
この時堯と互角に戦った事で典膳は一躍房総で名を馳せる事となる。
やがて、この豪勇が一刀流開祖「伊藤一刀斉」の耳に入り、萬喜城下にて立ち合うが、
一方的な惨敗をきしたという。直ちに典膳は、一刀斉に弟子入りを乞い、許されて
師の諸国漫遊に同行する。
その後、一刀流の後継者を決めるため、兄弟子の「小野善鬼」と小金原で真剣勝負を
行い勝って後継者となり、二代将軍徳川秀忠に仕えた。
慶長5年(1600)関ヶ原の戦いに向かう途中の信州上田の城攻めで活躍し、
その功績により、将軍家の剣術指南役を務める。この頃から、名を「小野次郎右衛門忠明」
と改め、徳川権下になると下総国(現成田市寺台付近)の地頭職に就き、600石を
賜ったという。
現在、成田市寺台の永興寺裏の墓石に「寛永5年(1629)12月7日歿」と
刻まれている。ここ萬喜城は、若き御子神典膳ゆかりの城である。
(監修 山口純男・夷隅町観光協会の案内板より)
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案内図
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万木橋 |
駐車場へ |
万木城へ行く途中に見つけた地図。
ここから万木城の展望台が見える♪
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夷隅川にかかる万木橋を渡って行く。
これは帰りに車中から写したもの(^^)
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車1台分しか通れない狭〜い道(^^;)
写真は定期的にちゃんと変わる信号。
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駐車場 |
万木城児童遊園地(右=展望台から北) |
青になって狭い道を上がると駐車場。 |
駐車場からいい景色だったので、車中でお弁当(^^)外はまだ寒いし。
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展望台から南〜西(パノラマっぽく加工) |
案内板は、北と西しかなかった(笑)ポツンと見えるのはうちの愛車(^^)
右側にも一段高くなった曲輪がある。 |
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展望台からの景色(南) |
南側の長く続く土塁 |
南側の土塁 |
(左)二の郭には、すもう大会が行われる時に使われる土俵が。
すもうか…。(真ん中)南側の土塁は、高さがあって、
1番城跡っぽい場所。こんなふうに、長い土塁が見れたのは嬉しい(^^)
(右)左側の丸い道は、自然散策路。
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南側の土塁上へ |
結構大きい曲輪 |
南側の土塁上の端 |
雨上がりの土は滑りやすくて大変だった(^^;)
ズルズル苦労しながら上がると案外広い曲輪が。ここが本丸だとか…。 |
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昔から?それとも? |
井戸のある付近 |
(左)土塁の端は、こんなふうに切り取られた感じになっていて、
横が何かの櫓台跡みたいだけど、昔からなのかな?
説明板にあった米庫とか?・・・?が多いな(^^;)
(真ん中&右) ボコボコと土が凹んで、段が出来ている。
ちなみに、この付近にある井戸は、解説板によると当時のものらしい。井戸だから…
と思って、写さなかったんだけど。
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帰り道側から |
遠方から見る万木城 |
写真の順番が変だけど、帰り道側。
車は来なくても赤になるのだ。
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遠くからだと普通に見えるんだけど、近付くにつれて、
こんな風に
ひょっこりと、首がビヨーンと伸びているように見える展望台(^m^) |
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