水戸城跡(塁及び濠) | ||
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この場所は、旧水戸城三之丸の西端に造られた空堀の跡である。
水戸城の歴史は、平安末期から鎌倉初期の頃に、馬場小次郎資幹(ばばこじろうすけもと)が
東西に長い台地の東端に館(たて・たち・やかた)を築いた事に始まる。
その後、室町中期の応永年間頃に、河和田(かわわだ)城主江戸道房が
馬場館(水戸城)を襲撃して城主となり、160余年間にわたって江戸氏の水戸城
支配が続いた。しかし、戦国末期の天正18年(1590)12月に常陸太田の
佐竹氏が水戸城を急襲攻略、翌年3月に佐竹義宣が入城して、
水戸城は、佐竹支配の時代へと移る。
義宣は、一段低い丘の東端を下之丸、その上の段丘を本丸、堀を越えて
二之丸、その西側に三之丸の郭を造るなど城郭の整備を進めていったが、
慶長5年(1600)の関ヶ原合戦に際し、徳川家康方に参陣しなかった為、
慶長7年に突然秋田への国替えを命ぜられ、佐竹氏による水戸城支配は、
実質12年間で終わりを告げた。
豊臣氏没落後、東北諸大名の押さえとして
水戸を重視した徳川家康によって、まず五男武田信吉が、次いで
十男徳川頼将(頼宣)が封ぜられたが、慶長14年(1609)に十一男の
徳川頼房が城主となるに及んで、水戸城は、明治初年まで
水戸徳川家260余年間の領内支配(28万石、のちに35万石)の中心となった。
頼房は、寛永2年(1625)頃から水戸城の大修築を行った。
城郭としての構造は、佐竹氏の時代とほぼ同じで、東から下之丸、
本丸、二之丸、三之丸がおかれ、水戸城の中心は二之丸であった。
また、三之丸は北・中・南の三地区に分かれ、重臣屋敷が甍を
並べていたが、九代藩主斉昭が天保12年(1841)に、中三之丸の
地に藩校弘道館を建設した事から、文教学問の中心地区が形成された。
現在、水戸城跡の史跡指定区域は、本城桝形及び土塁(水戸一高)、
大手門桝形及び土塁(茨大付属小、水戸二中)、県庁正門の土塁・
空堀の三ヶ所となっている。
■旧水戸城三之丸空堀跡 三之丸西側のこの空堀跡は、台地を掘削して造成された水戸城 外堀で城内と町屋地区とを区画する重要な役割を持っており、 古絵図を見ると空堀であった事がわかる。また、水戸城の 塁壁は全体が土塁と土の堀で、石垣は構築されなかった。 ただし、家康や三代将軍家光の頃に、二度ほど石垣構築の命が 出され、一部石材の準備もなされたが、実現を見なかったと 伝えられている。今に残る三之丸西側の空堀跡は、往時の水戸城 を偲ばせる貴重な史跡であり、春の桜花や秋の黄銀杏の彩りも 見事な場所である。(茨城県の案内板より) |
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南堀(警察署横) | 南堤 | 中堀&中堤 |
弘道館と同様、旧県庁跡も三の丸。 凄くきれいに整備された堀。なんだか下りてみたくなる。 | ||
北堀&北堤 | 鹿島神社入口付近の土塁 | |
(左)階段もある(^^) (真ん中&右)こちら側も素敵♪ちなみに、ここの車道を 旧県庁跡と逆に進むと、一方通行になる。 | ||
弘道館(三の丸) | ||
国の特別史跡に指定されている旧水戸藩の藩校で、
現在の建物のうち正門、正庁及び至善室は国の重要文化財に指定されている。
当時は現在の旧県庁、三の丸小学校などを含めて17.8haあり、文武両道は勿論医学、
薬学、天文学更には蘭学まで幅広い学問が取り入れられ、総合大学とでもいう
べきものであった。
水戸藩第2代藩主徳川光圀(義公)は、藩士の教育の為、
藩校の建設を計画したが、大日本史編さんのため多忙で果せなかった。
この遺志を第9代藩主斉昭(烈公)が継ぎ、天保11年(1840)建設に
着手し、翌年の天保12年8月に開館したものである。 この藩校は、当時の社会情勢の中にあって、国家の独立と発展を 全うする為には、まずすぐれた人材・真の日本人を育成しなければならない という考えのもとに、幕府や、諸藩の学校とは全く違った構想で建設されたものである。 第15代将軍慶喜公も5歳の時から弘道館において英才教育を受け、 慶応3年(1867)の大政奉還の後、謹慎した至善室(しぜんどう)が今も残っている。 (茨城県の案内板より) |
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正門&瓦 | 料金所へ | |
正庁 | ||
旧弘道館石碑 | 対試場(跡) | |
梅林 | ||
とても華やか♪他にも、下に紹介している山茱萸が 咲いていたり、とてもきれいだった〜(^w^) |
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烈公梅 | 玉牡丹 | |
(左)梅樹六銘の1つで水戸家より寄贈。 触るとすぐ散ってしまいそうな雰囲気の梅。 薄いピンクの花びらが可愛い。 | ||
山茱萸(さんしゅゆ) | 御所梅 | |
(左)鮮やかな黄色に、プチプチッとした感じがいい(^^) 1つ1つが蕾なのか、ちょこちょこ咲いてる。 (右)可愛い♪ | ||
■水戸城
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